BDFバイオディーゼルが出来るまで・・・

■天ぷら油で車が走る!?


■BDFバイオディーゼルが出来るまで

■廃食油の無料回収とリサイクル


■リスクマネージメントの課題
ご家庭から出た廃食油を当店までお持ち頂き、備え付けのタンクに入れて頂きます。後は当店が責任を持って外注先に油の精製を発注(下図)の工程でバイオディーゼル燃料として生まれ変わるのです。

※外注先(油藤商事)での1回の精製に使用する廃食油は100リットルです。一連の作業に3日を要しますが、毎日工程を処理することができるので、日量100リットルの精製能力があります。機器はエルフ製Aー3型100Lです。
出来上がったバイオディーゼル燃料は、)軽油に5%混合(※B5)して店頭にて販売しております。(経済産業省・品確法H19年3月31日よりB5に改正)

バイオディーゼル燃料とは・・・

バイオディーゼルとは、菜種油、ひまわり油、大豆油、コーン油などのこれらの廃食油を原材料としてメタノール(メチルアルコール)と触媒でエステル化してグリセリンを分離除去し、動粘度を軽油の2倍程度まで下げた液体燃料のことです。燃料化プラントで精製しますが、廃食油100リットルをメタノール20リットル、触媒KOH800gを添加して反応させて作ります。



バイオディーゼルの誕生
19世紀後半にドイツ人ルドルフ・ディーゼルがパリ万博の時にはじめて世にディーゼルエンジンを発表したとき、燃料として使ったのはピーナッツ油(つまりバイオディーゼル燃料)でした。近代化が進むにつれ化石燃料である軽油が普及し、バイオディーゼル燃料は次第に忘れ去られていきましたが、環境問題が深刻になった現代、にわかに注目を集めるようになりました。
ドイツでは今でもガソリン車よりディーゼル車の方が人気があるのは、ドイツ由来のエンジンだからです。

特徴として・・・

  1. 軽油と使い勝手が同じです。軽油車(ディーゼルエンジン)に改造なしで給油できます。
  2. 軽油より含有有害物質の量が少なく、硫黄酸化物(SOx)がほとんど出ません。
  3. 植物性の廃食油を使うので廃棄物のリサイクルになります。
  4. 地域循環型の構築に貢献できます。
  5. カーボンニュートラルの考えによりCO2の排出量を抑制でき、地球温暖化防止にちょっと貢献できます。


バイオディーゼル燃料の精製過程
植物油(廃食油)に、メチルアルコール(メタノール=CH3OH)と、水酸化カリウム(KOH)を規定量投入します。約65度で3時間程度、攪拌反応させた後、20時間以上静置沈殿します。そうするとメチルエステル(バイオディーゼル燃料)とグリセリンに分離します。
植物性食用油は、脂肪酸とグリセリンの化合物ですが、そこに水酸化カリウムを触媒として、メタノール+脂肪酸とグリセリンに分離反応を起こさせるのです。
分離が終わったら、グリセリンとメチルエステルを水で洗浄します。冬場は約45度のお湯を使用し2回の洗浄を行います。水と燃料は比重が違うため水の方が重く下にたまります。燃料中の脂肪酸や不純物が水によって洗浄され、不純物の少ない燃料ができあがります。

(※B5)ブレンド比率を軽油95%対バイオディーゼル5%にこだわる理由

  1. ユーザーにとってバイオディーゼル燃料のコスト負担を最小にするため。
  2. NOxの増加を低く抑え、法的なエンジンエミッション限度内に保つ。
  3. すす、微粒子、炭化水素、及び二酸化炭素をそれぞれ低減できエミッションの点で利益がある。
  4. エンジンのフィルターの目詰まりやデポジットの生成に大きな問題を起こさない。
  5. 低温流動添加剤によって制御できるレベルだけ曇点と流動点の増加をコントロールすることが出来る。
  6. エンジンの材料適合性の問題が殆どない。(高いブレンドレベルではバイオディーゼル燃料に抵抗力のある材料に取換えないとゴムシール、ガスケット、ホースなどが侵される問題が出てくる)
◎すでに、フランスやドイツといったヨーロッパ諸国では、国家プロジェクトとして数年前から実用化が進められ、一般にも普及しています。日本でも、各自治体や企業などで徐々に研究が進められるようになっています。
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